茨城県つくば市・土浦市を拠点に高断熱、耐震設計の新築注文住宅を施工する工務店です。完成見学会も定期的に行っています。

2015年9月26日

太陽光発電の今後

昨年の12月18日付で経済産業省が
再生可能エネルギーの最大限導入に向けた固定価格買取制度の運用見直し等について」を発表しました
そもそもこの制度は平成23年の民主党政権時、当時首相だった菅直人首相が東日本大震災を巡って野党や世論から大バッシングを受け退陣と引き換えに要望した3つの条件のうちの1つだったわけですが、当時野党の自民党はそのために修正法案に合意してしまいました。それが今現在与党になった自民党の首を絞める形となっています。それもそのはずこの法案はかなりの矛盾を抱えているからです。

一番の問題は価格の設定です。

導入者を増やすために、設置者の利潤が国際的にみても高額の設定になっています。その結果「やらねば損々」の状況を作りだし、大量の導入者が手を挙げたまでは良かったのですが、利潤確保のための枠取りばかりが先行し許可を受けながら太陽光発電を建設しない業者が続出しました。実際私の知り合いでも本業をやめて、太陽光発電建設だけに移行した方もいます。その場合先の枠取りした権利を他社から買取り、自社で建設し、それをまた他社に売り飛ばす、または自社で発電する。ちなみにその方の年間の発電によって得られる金額はウン千万だそうです。今回はその点についてかなり踏み込んだ修正見直しが加えられています

一番の修正は出力抑制についてです
まず500kw未満も対象となり住宅用太陽光も例外ではなくなりました。それから30日ルールが改正され、日数ではなく時間として年360時間以内となりました。また指定電気事業者制度が導入されます(現在は北海道電力のみ)。それは東北電力・北陸電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の6社は指定を受ける事によって、太陽光などのエネルギーが接続可能量を上回った場合に年間30日を超える無補償の出力抑制を受け入れなければなりません。そのための遠隔制御用のパワコンの設置も義務付けられます。

後大きく変わったところは買取価格の設定が申込時ではなく、契約時(建設後)に変わったところです。他にもいろいろありますが、現時点では発電事業者に不利な見直しになっています。まだこれから運用について変更があるかもしれませんが、大枠はこんな感じです。

今のお話しはこれからの事業についてなので、すでに設置されている方は関係ないお話しですが、実際には高額な買取りのままで日本の電気事業はやっていけるのでしょうか?再生エネルギー買取制度の根幹は国民の負担が大前提になっています。つまり高く買った電気代金を既存電力会社は皆さんの電気料金に上乗せするしか方法がありません。ある試算によるとすでに設備認定された電力をすべて受け入れると毎月約700円の電気代が上がるそうです。ある意味設置した人が得をして、設置しなかった人が損をするような不公平感をどこまで抑えていけるかがカギなのかもしれません。

ちなみに太陽光発電では先進国のドイツではすでに日本以上に切迫した状況に置かれており、今までも何度も制度見直しを行っています。最悪その制度そのものをやめる議論もしているそうなので、もしかしたらドイツでは制度がなくなるかもしれません。

日本でも近い将来そのような議論が出てくるのかどうか・・・・・

私の個人的なイメージ(あくまで一つのイメージとして)としてこの再生エネルギー買取制度は電力の自由化と共に複雑に混ざり合って一つの結論に達するのかもしれません。(電力の自由化については次回以降でお話し致します)